丸の内の森レディースクリニック

NIPTと性別判定|認証施設が性別を伝えない理由と、超音波で性別を確認できる時期

黄色い玉でできた染色体の模型
公開日:
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執筆者兼監修者プロフィール

当院の診療内容は全て医師が監修しております。

院長 宋 美玄
院長
宋 美玄
Mihyon Song

「NIPTを受けたら、赤ちゃんの性別も早くわかるのでは?」
妊娠がわかって少しずつ実感が湧いてくるころ、そう思う方は少なくありません。

一方で、当院のようなNIPTの「認証施設」では、NIPTで赤ちゃんの性別をお伝えすることはありません。
認証施設で行うNIPTは、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーという3つの染色体疾患の可能性を調べる検査として位置づけられており、性別判定は検査対象に含まれていないためです。

この記事では、NIPTで性別がわかると言われる理由、認証施設で性別をお伝えしない理由、実際に性別を確認しやすい時期、そして当院の考え方をできるだけわかりやすく整理します。

結論|認証施設のNIPTでは赤ちゃんの性別はお伝えしていません

おなかの中の赤ちゃんのイラスト

まず結論からお伝えします。

当院のようなNIPT認証施設では、NIPTで赤ちゃんの性別をお伝えすることはありません。認証施設のNIPTで調べる対象は、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの3つです。性染色体や性別判定は対象外です。

「NIPTなら性別もわかる」と聞いたことがある方にとっては、少し混乱するかもしれません。
実際、NIPTの技術そのものは、胎児由来のDNA断片を解析するため、Y染色体の有無などから性別に関わる情報が得られる場合があります。

ただし、技術的に可能であることと、医療として何を検査対象にするかは別の話です。
日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会が認証するNIPTでは、検査対象を3つのトリソミーに限定しています。当院も認証施設として、この方針に沿って診療を行っています。

性別を確認する方法としては、妊娠中期以降の超音波検査が一般的です。
目安としては妊娠16週以降に外性器の形から判断できることが増え、18〜20週前後になるとより確認しやすくなります。
ただし、赤ちゃんの向き、へその緒の位置、羊水量、見え方などによって判断できないこともあり、超音波でも100%ではありません。

なぜ認証施設では性別を教えてくれないのか

認証施設が性別を伝えない理由:1. 認証施設のNIPTは検査対象を21・18・13トリソミーに限定しているため、2. 性別を理由とした選択への配慮

「NIPTで性別がわかる施設もあるのに、なぜ認証施設では教えてくれないのですか?」という質問をいただくことがあります。

理由は大きく以下の2つです。

  1. 認証施設のNIPTは検査対象を21・18・13トリソミーに限定しているため
  2. 性別を理由とした選択への配慮

1:認証施設のNIPTは検査対象を21・18・13トリソミーに限定しているため

1つめは、認証施設のNIPTは検査対象を21・18・13トリソミーに限定しているためです。

出生前検査認証制度等運営委員会は、認証施設のNIPTで調べる対象を21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの3疾患に限定しています。
これは、検査の精度や医学的意義、結果が出た後の説明体制などをふまえた制度設計です。

そもそものNIPTの目的は、性別を早く知ることではなく、特定の染色体疾患の可能性を知り、その後の医療や相談につなげることにあります。

そのため、認証施設のNIPTでは赤ちゃんの性別や他の疾患の可能性については、検査の対象外としています。

2:性別を理由とした選択への配慮

2つめは、性別を理由とした選択への配慮です。

赤ちゃんの性別を知りたい理由は、多くの場合とても日常的で自然なものです。
名前を考えたい、家族に早く報告をしたい、必要なものを準備したい。そうした気持ちを否定する必要はありません。

一方で、出生前に性別を知ることが、性別を理由とした妊娠継続の選択につながる可能性もあります。
これについては、国内外で長く議論が続いており、認証施設で性別をお伝えしない背景には、こうした倫理的・社会的な配慮もあります。

「性別を知りたいと思うことが悪い」という話ではありません。
医療機関として、どの情報を、どの目的で、どのような説明体制のもとで扱うのかを慎重に考える必要があるということです。

「NIPTで性別がわかる施設」もあるのはなぜ?

あごに手を当てて考え込む女性

インターネットで調べると、「NIPTで性別がわかる」「性別判定も可能」と書かれた施設が見つかることがあります。

これは主に、認証制度の枠外でNIPTを行っている「非認証施設」、または性染色体や全染色体、微小欠失などを含む拡張検査を提供している施設で見られる表現です。

非認証施設そのものに問題があるとは断言できません。
しかし、施設によって検査対象、検査前の説明、陽性だった場合の対応、確定検査へのつなぎ方、遺伝カウンセリングの体制などに大きな差が見られることがあります。

例えば、想定していなかった性染色体の所見を知ることになる場合もあります。
また、NIPTの検査結果の意味を十分に説明されないまま、不安だけが残ってしまうこともあります。

NIPTは「採血だけで終わる簡単な検査」に見えるかもしれません。
しかし、結果によっては、羊水検査などの確定的検査、詳しい超音波検査、遺伝カウンセリング、分娩先の相談などが必要になることがあります。

だからこそ、NIPTを受ける施設を選ぶときは、性別がわかるかどうかだけでなく、次の点を確認してほしいと思います。

  • 検査前に、NIPTでわかること・わからないことを説明してくれるか
  • 陽性や判定保留の場合に、医師が十分な説明をしてくれるか
  • 確定的検査が必要になった場合の連携先があるか
  • 超音波検査と組み合わせて、赤ちゃんの状態を見てくれるか
  • 結果を受け取った後の不安に対応してくれる体制が整っているか

当院は日本医学会のNIPT認証施設として、検査前の説明、プレエコー、遺伝カウンセリング、陽性時の連携まで含めて診療を行っています。

NIPTの認証施設と非認証施設の違いについては、以下のページもご覧ください。
▷NIPTの認可施設と無認可施設の違い|認証施設で受ける意味とチェックポイント

性別はいつ、どうやって確認できる?

おなかの赤ちゃんが写った超音波写真

赤ちゃんの性別は、一般的には超音波検査で外性器の形を確認して判断します。

妊娠初期にも、外性器のもとになる構造の向きなどから推定できることはあります。
ただし、この時期はまだ形成途中であり、赤ちゃんの大きさや向き、観察条件によって見え方が変わります。
そのため、妊娠初期に「たぶん男の子」「たぶん女の子」と言われても、その後の超音波で所見が変わることがあります。

目安としては、妊娠16週以降になると外性器の形から性別を判断できることが増えてきます。
さらに、18〜20週前後になると赤ちゃんの体も大きくなり、精密超音波検査を行うことでより赤ちゃんの性別が確認しやすくなります。

時期性別判定の目安
〜妊娠15週ごろ外性器の形成途中で、判断は難しい
妊娠16週ごろ〜外性器の形から判断できることが増える
妊娠18〜20週前後より確実に判断しやすくなる

ただし、18〜20週でも必ず赤ちゃんの性別がわかるわけではありません。
赤ちゃんが背中を向けている、足を閉じている、へその緒が重なっている、胎盤や羊水の状態で見えにくいなど、さまざまな理由で判断できないことがあります。

「性別がわからない」と言われると、不安になる方もいます。
しかし、多くの場合は単に見え方の問題です。赤ちゃんが元気に動いていても、見たい角度を向いてくれるとは限りません。健診のたびに毎回わかるものでもありません。

また、超音波検査の本来の目的は、性別を見ることだけではありません。
妊婦健診の超音波では、赤ちゃんの発育、心拍、羊水量、胎盤の位置などを確認します。
精密超音波では、頭部、脳、心臓、腹部、脊椎、四肢など、赤ちゃんの体のつくりを系統立てて観察します。

性別は、見えればお伝えできることがありますが、赤ちゃんの健康状態を確認することが優先です。

当院の初期精密超音波は、性別判定が目的ではありません

パソコンの前でほほえむ白衣の女性医師

当院では、妊娠初期の精密超音波検査にも力を入れています。

初期精密超音波検査は、主に妊娠11〜13週ごろに、赤ちゃんの体のつくりを通常の妊婦健診より詳しく観察する検査です。
頭部や脳の構造、心臓の位置や大まかな形、腹壁、胃、膀胱、四肢などを確認し、NTなどの超音波マーカーも評価します。

この時期に性別が推定できることもありますが、当院の初期精密超音波検査は、性別判定を主目的とした検査ではありません。
目的は、赤ちゃんの形態的な所見をできるだけ丁寧に確認することです。

「性別が知りたい」という気持ちは自然なことです。
しかし出生前検査で最も大切なのは、赤ちゃんとご家族にとって必要な情報を、適切な時期に、適切な方法で受け取ることです。

当院では、NIPTだけではわからない病気や形態的な所見を補うために、NIPTと初期精密超音波検査の組み合わせを大切にしています。
さらに妊娠18〜24週ごろ、特に19〜20週前後には中期精密超音波検査をおすすめしています。この時期は、赤ちゃんの体のつくりをより詳しく観察しやすい時期です。

認証施設でNIPTを受ける意味

クリップボードを持ってほほえむ白衣の女性医師

NIPTは、結果が陰性であれば安心材料になります。
一方で、陽性や判定保留になった場合、結果の意味を正しく理解し、次に何をするかを考える必要があります。
そのため、NIPTの認証施設では、以下を大切にしています。

  • 検査前に十分な説明と遺伝カウンセリングを行う
  • NIPTを受ける・受けないのどちらにも誘導しない
  • NIPTの対象疾患と限界を説明する
  • 陽性的中率や偽陽性・偽陰性の意味を十分に説明する
  • 陽性や判定保留の場合に、ご本人の希望がある場合は確定的検査へつなげる
  • 小児医療や福祉の情報も紹介する

当院では、院長が遺伝カウンセリングとプレエコーを担当し、NIPTが本当にその方に合っているかを採血前に確認します。

また、当院のNIPTは、検査前の超音波検査が料金に含まれています。
これは、NIPTを受ける前に、赤ちゃんの週数や状態を確認し、場合によってはNIPT以外の検査のほうが適している可能性を判断するためです。

実際に、採血前の超音波所見によって、NIPTではなく別の検査や別の対応を検討したほうがよいケースもあります。
NIPTは優れた検査ですが、すべての妊婦さんにとって常に最適とは限りません。

「安いから」「早いから」「性別がわかるから」というだけで選ぶのではなく、検査後まで支えてくれる体制があるかを見ていただきたいと思います。

当院の診療案内NIPT(新型出生前診断)|NIPTで性別はわかる?

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NIPTによる性別判定に関してよくある質問

QとAの吹き出し

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当院のような認証施設では、NIPTで赤ちゃんの性別をお伝えすることはありません。
認証施設のNIPTは、21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーの可能性を調べる検査として行われています。

繰り返しになりますが、赤ちゃんの性別を知りたい気持ちは自然なものです。
ただ、出生前検査は「知りたい情報だけを早く得る」ためのものではなく、赤ちゃんとご家族にとって必要な情報を、適切に受け取り、その後の医療や準備につなげるためのものです。

赤ちゃんの性別は、妊娠16週以降の超音波で判断できることが増え、18〜20週前後でより確認しやすくなります。ただし、超音波でも100%ではありません。

当院では、NIPT認証施設として、検査前の説明、プレエコー、遺伝カウンセリング、必要に応じた精密超音波や連携先へのご案内まで含めて、丁寧にサポートしています。

NIPTを受けるか迷っている方、性別のことも含めて出生前検査について相談したい方は、まずはお気軽にご相談ください。

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