出生前検査(NIPT以外)/遺伝カウンセリング
出生前検査(出生前診断)は、おなかの赤ちゃんの状態について、妊娠中に得られる情報をもとに、妊婦さんとご家族が納得して選択していくための医療です。私たちは「赤ちゃんの情報は妊婦さんのもの」という考え方を大切にし、どんなことを心配されているのかを伺い、さまざまな検査の種類と意味、分かること・分からないことを丁寧にご説明したうえで、必要な方に遺伝カウンセリングと検査をご案内しています。
遺伝カウンセリングでは、それぞれ検査について「受ける/受けない」を選択したり、検査結果を受け止め、次の選択肢を整理したりさせていただきます。出生前検査は、結果が出た後に「どうするか」を考える必要があるため、さまざまな内容について伺ったり、お話したりします。
また、当院ではNIPT以外にも、FMFコンバインドプラス、初期精密超音波検査、中期精密超音波検査、必要に応じた侵襲的検査のご案内を行っています。

出生前検査と遺伝カウンセリングについて
出生前検査は一般的に、リスクを調べる検査(スクリーニング/非確定的検査)と、診断を確定する検査(確定的検査)に大別されています。
当院では、妊婦さんやご家族にどのような背景があり、どんな病気を心配されているか、どの検査で何がどこまで分かるか、検査結果が陽性やハイリスクの場合の確定検査について、ご本人、パートナー、ご家族に丁寧にお話しします。
出生前検査(出生前診断)は、赤ちゃんやご家族にとって、一番健康で幸せな未来になるように、赤ちゃんの情報を知るためのものでもあります。
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丸の内の森レディースクリニックの出生前検査の特長
遺伝カウンセリングから検査選択まで一貫してご相談いただけます
当院では、まず「どの検査を受けるか」ではなく、「何を知りたいか」「何を心配しているか」を伺うことを大切にしています。遺伝カウンセリングでは、受ける/受けないも含めて、検査の種類と意味、分かること・分からないこと、結果が出た後のことまで丁寧にご説明します。
FMFコンバインドプラスや精密超音波検査など、NIPT以外の選択肢もご案内できます
FMFコンバインドプラスは、初期精密超音波検査と母体血清マーカー(血液検査)を組み合わせた出生前検査です。解剖学的チェックとトリソミーのスクリーニングを兼ね備えた検査で、21トリソミーの約93〜97%がこの検査で見つかります。
また、初期精密超音波検査・中期精密超音波検査では、妊婦健診の一般超音波検査とは異なり、赤ちゃんを1人の患者さんとして健康チェックを行う「胎児超音波検査」として、解剖学的な特徴を細かく観察します。
院長が担当し、初期から中期まで丁寧にみていきます
FMFコンバインドプラスは、FMFの基準に基づき、ライセンスを保持した医療者が行う検査で、当院ではすべての症例を院長が担当しています。初期精密超音波検査では、NT、鼻骨、三尖弁逆流、静脈管、心拍数などの超音波マーカーも確認します。また、初期・中期とも精密超音波検査ではISUOG(国際産婦人科超音波学会)のガイドラインに準拠した項目に加え、さらにプラスアルファの項目まで確認しています。
使用している超音波機器はGE社の Voluson Expert 22 で、次世代の3D/4D imaging を備えた最上位機種です。
必要な場合には確定検査や連携医療機関へのご紹介まで行います
FMFコンバインドプラスや初期・中期精密超音波検査の結果、羊水検査・絨毛検査の必要性が考慮されることがあります。羊水検査・絨毛検査は、羊水もしくは胎盤の一部を採取し、赤ちゃん由来の細胞を直接調べるため、診断の確定になる検査です。感染や流産などのリスクがわずかながら伴うため、適応がある場合に行い、必要性が高いと判断される場合は連携している医療機関へ責任をもってご紹介します。

遺伝カウンセリングについて
「どの検査を受けるか」ではなく、「何を知りたいか」「何を心配しているか」を伺うことを大切にしています。
遺伝カウンセリングでは、出生前検査の種類と意味、分かること・分からないこと、検査の限界、結果が出たあとの流れまで丁寧にご説明し、その方に合った検査を一緒に考えていきます。
受けるかどうか迷っている段階でもご相談いただけます。
- ▷ 関連コラム:遺伝カウンセリングとは|相談できる内容・出生前検査との関係
赤ちゃんの病気の頻度と原因
生まれつき何らかの病気を持っている赤ちゃんは、生まれてくる赤ちゃん全体の約3〜5%と言われています。その原因は大きく分けて3つあります。
染色体異常によるもの
全ての細胞にある46本の染色体の本数が違ったり、途中で切れたり、一部が欠けたりする異常です。赤ちゃんの病気全体の約1/4を占め、なかでもダウン症候群(21トリソミー)は、赤ちゃんの病気全体の13%を占め、18、13番のトリソミーを合わせると約20%になります。また、染色体の本数などが通常とは異なるものの、病的な意義のないものもあります。
遺伝子レベルのもの
染色体の構造よりもさらに細かい遺伝子の情報の変化によるものです。遺伝したり、家族の中で多く見られたりする病気もありますし、赤ちゃんの代で突然変異として起こるものもあります。
外的な要因
一部の感染症、お酒(アルコール)、放射線、一部の薬などが先天的な病気の原因になることがあります。
妊婦健診を受けていれば見つかりますか?
妊婦健診で行う超音波検査(エコー検査)では、おなかの赤ちゃんの発育や羊水量などを確認します。ですが、かかりつけの施設での妊婦健診で毎回「問題がない」と言われているから、赤ちゃんの病気はないかというと、そうとは言えません。
通常の妊婦健診では赤ちゃんの発育(大きさ)や羊水の量、胎盤の位置やお母さんの健康状態をメインにチェックするため、赤ちゃんをどこまで細かく観察するかというのは施設によって大きく差があります。これは、診察に割ける時間の問題、超音波検査の技量の問題に加え、主治医の考え方によるところもあります。「親になるのだから、どのような病気を持つ赤ちゃんでも受け入れるべき。だからうちでは検査は行わない」という考え方のドクターもまだまだおられるようです。
ですが、赤ちゃんを育てるのは妊婦さんとご家族ですので、赤ちゃんについてどこまで知りたいかというのは妊婦さんの希望通りにするべきと当院は考えています。
一般超音波検査と胎児超音波検査の違いについて
妊婦健診の超音波は「一般超音波検査」と言って、赤ちゃんが元気かどうか、発育に問題ないか、羊水や胎盤に異常がないか確認します。原則として妊婦健診の超音波には赤ちゃんの解剖学的なチェックは含まれていません。当院では、胎児を1人の患者さんとして健康チェックを行う「胎児超音波検査」として「初期/中期精密超音波検査」を行っています。
出生前検査(出生前診断)を受ける意味
出生前検査(出生前診断)は「命の選別」と批判的に語られることもありますが、それはとても一面的な見方にすぎません。出生前検査は「一人の患者さん」として捉え、赤ちゃんやご家族にとって、一番健康で幸せな未来になるように、赤ちゃんの情報を知るためのものです。
当院では赤ちゃんの情報は妊婦さんのものだと考えています。赤ちゃんの持って生まれてくる可能性のある病気と、受けられる検査の種類とその意味について知り、妊婦さんとご家族が選択されるものだと思います。
時々、どのような病気を持つ赤ちゃんであっても、産み育てようと考えている方であれば検査は不要だというお考えを聞きますが、生まれてくる赤ちゃんにとってベストな環境になるためのものなので、それは誤りだと考えています。
最適な出産環境を整備できる
見つかる病気の種類によっては、出生後すぐに手術やNICU(新生児集中治療室)でのケア、特別な哺乳法・栄養法が必要な場合があります。あらかじめ設備の整った病院での分娩を計画したり、各専門医と連携しておくことで、赤ちゃんの命を救ったり、予後を大きく改善できます。
ご家族の心の受け入れ
生まれる前に病気の存在を知ることで、出産前に専門医から治療法やどんなふうに育ってどのように治っていくかの説明をうけることができます。さまざまな病気を持って生まれた赤ちゃんを育てているお母さん方からは、「この子を産み育てて、とても幸せ。でも、産む前に知ることができていたら、生まれてきた時にもっと純粋に喜ぶことができたのに」というお声も聞かれます。病気について知ることは、受け入れる準備につながります。
お腹の中での治療(胎児治療)
数は多くありませんが、胎児のうちに診断することで、カテーテルを刺して胸水や腹水を抜くなどの胎児治療を行うことができる病気もあります。そのまま生まれてきた場合、命を救うのが難しいような病気でも胎内で治療することで予後が格段によくなることがあります。
産むか産まないかの判断
病気の種類によっては、産み育てることがお母さんの健康を大きく損なうものもあります。大きな病気の場合、産むか産まないかの判断を行うことも現実的に行われています。検査で病気を知ること、そしてご家族が方針を選択されるまでのお手伝いをさせていただくことができます。
当院では人工妊娠中絶をおこなっていませんので、ご希望の場合は連携施設をご紹介いたします。
「赤ちゃんについて知りたい」と思うことは、これから命懸けで出産し、育児を担う妊婦さんの権利だと考えています。病気の情報を早く得ることは、決して不安を増やすだけではなく、赤ちゃんを守り、適切な支援を得るための「力」になります。
検査の種類
FMFコンバインドプラス
FMF(Fetal Medicine Foundation)の基準に基づいた、初期精密超音波検査と母体血清マーカー(血液検査)を組み合わせた出生前検査です。超音波検査による解剖学的なチェック、21・13・18トリソミーの超音波マーカーのチェック、母体血中のPAPP-AとFree beta hCGの測定結果を組み合わせ、FMFのソフトウェアによってそれぞれのトリソミーの確率を分数で示します。初期精密超音波検査では、NT、鼻骨、三尖弁逆流、静脈管、心拍数などの超音波マーカーに加え、頭蓋骨、脳、顔面、脊椎、胸郭、心臓、腹壁、胃、膀胱、四肢など、妊娠初期に確認できる解剖学的な項目を丁寧に評価します。採血だけではなく、超音波も含めてしっかりみていきたい方に適した内容となっています。
初期精密超音波検査
妊娠11〜13週ごろに行う、胎児を詳しくみるための超音波検査です。
NT(Nuchal Translucency)と呼ばれる、胎児の首の後ろの黒いスペース(インターネットでは首の後ろのむくみ、などと書かれていることが多いです)は、妊娠11〜13週ごろ(CRL45〜84mm)に測定する胎児からの「サイン」の一つです。この時期にNTを含めて胎児を詳しく超音波検査で見ることで、NIPTでは見つけられない先天疾患が見つかることもしばしばあります。NTに加え、鼻骨、三尖弁逆流、静脈管、心拍数も「サイン」である超音波マーカーとして確認します。

NTは胎児全員にある首の後ろに見える黒いスペースで、リンパが溜まっているために透けて見える部分です。この厚みが標準を超えると、厚さに応じてトリソミーや他の先天性疾患の確率が上がります。NTは、厳密に基準が定められた正中断面で、FMFというイギリスの機関に認定された資格を持つ者が測定を行うものです。(写真は肥厚例)


NTはCRL(頭殿長)が45〜84mmの間の時に厳密な断面で測定します。標準範囲の上限はCRLによりますが、2.2〜2.8mmほどです。また、3.5mm以上を異常値としています。NT以外の超音波所見も含めて総合的に判断することになりますが、NTの厚みによりNIPTや絨毛・羊水検査が考慮されることがあります。正確な評価のもと判断することが重要です。(グラフはFMFのwebサイトより)


NTを測定する断面は、胎児の姿勢、胸部から上の拡大、厳密な正中断面など、Fetal Medicine Foundationの基準を満たしたものでなければいけません。
当院の初期精密超音波検査では、ISUOGのガイドラインに準拠し、さらにプラスアルファの項目まで確認しています。
NT、鼻骨、三尖弁逆流、静脈管、心拍数などの超音波マーカーに加えて、頭蓋骨、脳、顔面、脊椎、胸郭、心臓、横隔膜、腹壁、胃、膀胱、腎臓、臍帯、四肢など、妊娠初期の段階で確認できる解剖学的な特徴を丁寧に観察します。


胎児の頭部の発育だけでなく脳の構造に異常がないか、所見が週数相当かを確認します 
指がこんなにはっきり見えることもあります 
こちらは足。12週ごろからは性別がわかることも多いです。 
静脈管の波形。血流や心臓の弁の逆流もチェックします。
使用している超音波機器はGE社の Voluson Expert 22 で、次世代の3D/4D imaging を備えた最上位機種です。また、プレエコー、初期精密超音波検査のいずれでも3D・4D画像をご覧いただくことができ、写真もお渡ししています。
中期精密超音波検査
妊娠18〜24週ごろに、赤ちゃんの体のつくりを系統立てて詳しく観察するための超音波検査です。妊婦健診の超音波では原則として含まれない解剖学的なチェックを行います。頭のかたちや脳の構造、顔面、口唇、頸部、脊椎、心臓、肺、横隔膜、胃、腸管、腹壁、腎臓、膀胱、四肢、手足、外性器、胎盤、臍帯、羊水量などを系統立てて確認し、赤ちゃんを1人の患者さんとして丁寧にみていきます。妊娠初期には分かりにくかった所見が、この時期の中期精密超音波検査で見つかることもあります。
ISUOGのガイドライン+αの項目を詳しくチェックしています。
侵襲的検査(羊水検査・絨毛検査)
羊水もしくは胎盤の一部を採取し、赤ちゃん由来の細胞を直接調べる確定検査です。各種検査で陽性もしくはハイリスクの結果であった場合や、家族歴がある場合など、適応がある場合に行います。
(当院では侵襲検査を行っておりません。必要性が考えられる場合は責任を持って検査可能な施設にご紹介いたします。)
検査対象・受診タイミング
対象となる方
年齢に関係なく、赤ちゃんの生まれつきの病気について情報を知りたい方、NIPT以外の出生前検査について相談したい方、妊婦健診の一般超音波検査とは別に、赤ちゃんを詳しくみてほしい方にご受診いただけます。
受診できる時期
FMFコンバインドプラスと初期精密超音波検査は妊娠11〜13週ごろ、中期精密超音波検査は妊娠18〜24週ごろ(19〜20週をおすすめしています)に行います。初期と中期ではそれぞれ得られる情報が異なるため、できるだけ両方の受検をおすすめしています。
その他
どの検査を選ぶべきか迷っている段階でも構いません。まずは心配されていることやご希望の内容を伺い、その方に合った検査の流れをご提案、ご案内します。
検査の流れ
予約
当院は予約制となっています。LINEで簡単にご予約いただけます。
出生前検査の枠でご予約ください。検査内容が決まっていなくても大丈夫です。
またLINE上で問診も済ませていただけます。
(LINEが難しければ電話やお問合せメールからも可能です)来院・受付
ご予約日時にご来院ください。落ち着いた環境の中で、リラックスしてお待ちいただけるようご案内します。医師によるカウンセリング・診察
院長が遺伝カウンセリングを担当し、赤ちゃんが生まれつき持つ可能性のある病気やその原因、各種検査で分かること・分からないこと、検査の限界、結果が出たあとの流れまで丁寧にご説明します。各種出生前検査を行います
ご希望と妊娠週数に応じて、FMFコンバインドプラス、初期精密超音波検査、中期精密超音波検査、NIPTなどをご案内します。ひとまず初期精密超音波検査を受けてから、必要性に応じてFMFコンバインドプラスへの変更(血清マーカー採血の追加)やNIPT検査の追加を行うことも可能です。結果説明・その後のご案内
初期精密超音波検査、中期精密超音波の結果はその場でご説明し、詳細なレポートをお渡ししています。FMFコンバインドプラスの場合は3〜4日後に電話で13,18,21トリソミーの確率などをご説明の上、レポートを郵送いたします。単に数値や判定をお伝えするだけではなく、その意味をきちんと理解していただけるよう丁寧にご説明します。必要があれば、確定検査や連携医療機関へのご紹介も行います。
検査費用について
表は横にスクロールできます
| 検査の種類 | 料金(税込) | 実施時期 | 検査方法 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| NIPT | 143,000円 | 妊娠10週〜 | 血液検査 | 3〜7日 |
| 初期精密超音波検査 | 48,400円 | 妊娠11〜13週 | 超音波検査 | その場でご説明 |
| FMFコンバインド・プラス | 88,000円 | 妊娠11〜13週 | 超音波検査+血液検査 | 3〜4日 |
| NIPT+初期精密超音波セット | 179,300円 | NIPTは妊娠10週〜、超音波は妊娠11〜13週 | 超音波検査+血液検査 | 超音波はその場で、NIPTは3〜7日 |
| 中期(後期)精密超音波検査 | 49,500円 | 妊娠18〜24週ごろ(19〜20週がおすすめ) | 超音波検査 | その場でご説明 |
当院の出生前検査には、以下の内容が含まれております。原則として追加の費用は必要ありません。
- 初再診料
- 遺伝カウンセリング料
- GE社の上位モデルであるVoluson Expert22による精密超音波(胎児ドック)もしくはプレエコー
- レポート(血液検査の場合は後日郵送し、送料も含みます)
(双胎の場合は超音波検査の部分の料金が2人分になります。また、別途経腟エコーなどの検査が必要になった場合は、医師よりご説明の上実施することがあります)
赤ちゃんの性別について

「ついているのが男の子」「ついていないのが女の子」ではなく、男女共に固有のものがついているのでそれを確認します。
発生の段階では男女共に生殖結節というものができて、それが12週頃にはそれぞれ陰茎かクリトリスになっていきますので、超音波でも12週ごろから割と明らかに男女で違って見えます。
当院では妊婦健診や初期精密超音波検査の際にご希望の方にチェックしています。(100%とお伝えできるわけではありませんがどのくらいの確度かもご説明しています)

性別を見るのに適しているのは、CRL(頭殿長)を測るこの正中断面です。

この向きに突起が見えると男の子の所見です。 
この向きに突起が見えると女の子の所見です。















