当院で、治療でご紹介しているピルや女性ホルモン製剤の種類や目的などについて解説します。

OCは避妊を主目的として承認されているピルです。排卵を抑え、子宮内膜を薄く保ち、子宮頸管粘液にも変化を与えることで妊娠を防ぎます。日本では純粋に避妊目的だと自費診療となります。保険が効くピル(LEP製剤)と同様の働きの薬剤ですが、制度上に違いがあるということになります。
当院では、トリキュラー、マーベロン、ラベルフィーユ(トリキュラーの後発品)、ファボワール(マーベロンの後発品)を取り扱っています。これらの薬剤を服用することで避妊だけでなく、月経周期の安定化、生理痛やPMSの軽減、肌トラブルの改善を感じる方もいます。
LEP製剤は、月経困難症や子宮内膜症などの治療を目的として使われる薬です。OCと成分は類似していますが、治療目的で使用する場合に保険適用の対象となる点が大きな違いです。
超低用量タイプ:ルナベルULD、フリウェルULD、ヤーズ、ドロエチ、ヤーズフレックス、ジェミーナ、アリッサ
低用量タイプ:ルナベルLD、フリウェルLD
連続投与タイプ:ヤーズフレックス(最大120日)、ジェミーナ(77日)
天然型のエストロゲンのもの(血栓症のリスクが上昇しない):アリッサ
POPはProgestin Only Pillのことで、エストロゲンを含まない黄体ホルモン単剤の経口避妊薬で、スリンダ錠28が国内で承認された唯一のミニピルになります。OCやLEPと異なりエストロゲンを含まないため、血栓症リスクが増加しない選択肢として位置づけられています。エストロゲン含有製剤が使いにくい方や、年齢・喫煙歴・片頭痛などを背景に安全性を重視したい方では有力な選択肢になります。また、自費診療となるため長期処方も可能です。
黄体ホルモン製剤は、エストロゲンを含まない治療薬で、子宮内膜症、月経困難症、不正出血、過多月経などに用いられます。ジエノゲスト、ノアルテンがあります。子宮内膜の増殖を抑え、痛みや出血を軽減する効果が期待され、OCやLEPが合わない場合の選択肢にもなります。
ミレーナは、子宮内に装着して黄体ホルモンを持続的に放出するIUSです。主に過多月経や月経困難症に対して用いられ、子宮内膜を薄くすることで経血量や痛みの軽減が期待されます。内服が苦手な方や、長期的に安定した治療を希望する方で選択肢になります。ピルが合わない、毎日内服するのが難しい、来院頻度を減らしたい、という方にもおすすめです。
HRTは、主に更年期障害に対して行う治療です。周閉経期や卵巣摘出後などで低下したエストロゲンを補います。ほてり、発汗、睡眠障害、気分の落ち込みなどの更年期症状を改善することを目的とします。また、将来の骨折の予防効果も期待できます。HRTには飲み薬、貼付剤(パッチ)、ジェル、膣錠などの投与方法があります。
子宮がある方ではエストロゲンとプロゲスチンの併用、子宮摘出後はエストロゲン単独が基本です。
・エストロゲン製剤:ル・エストロジェル、エストラーナテープ、プレマリンなど
・プロゲスチン(黄体ホルモン)製剤:エフメノ(天然型)、デュファストン、プロベラなど
・エストロゲン・プロゲスチン(黄体ホルモン)合剤:メノエイドコンビパッチ、ウェールナラ
月経痛、経血量の多さ、PMS、避妊法、更年期症状などでお困りの方は、お気軽に婦人科へご相談ください。ピルをはじめとした女性ホルモン製剤は多種多様ですが、そこから患者さまそれぞれに合わせて治療を一緒に選んでいただけます。
*土日祝日・年末年始は休診日です。
当院は予約制です。当日予約もできます。緊急避妊は予約不要ですので、直接お越しください。

